国民投票に関し賛成又は反対の投票をさせる目的をもってする運動(国民投票運動)は、国民主権原理の本質からして当然「誰でも」できます。憲法を変えるのか変えないのかという場面では、政治的意見表明(political speech)の権利が最大限保障される必要があります。
 問題は、国民投票運動がまったく無制約なものかどうか、ということです。

 個人が意見表明し、運動を張るには自ずと限界があります。そのため、新聞など社会的影響力のある媒体を利用する人が出てきてもおかしくありません。
 投書を掲載してもらうことはともかく、国民投票に関する記事を書いてもらうこともありえましょう。マスコミ倫理的な観点はともかく、このような行為は法的にどのような評価を受けるでしょうか。

 公職選挙法148条の2は、新聞紙・雑誌の不法利用等の制限に関する規定です。
 3項は、「何人も、新聞紙・雑誌に対する編集その他経営上の特殊の地位を利用してこれに選挙に関する報道・論評を掲載させてはならない」と規定し、223条の2第1号は当該違反に対し「5年以下の懲役又は禁錮に処する」としています。

 国民投票運動にも同様の規制・罰則が必要とされるのでしょうか?されないのでしょうか?

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