ユニット?パッケージ?
 帰りの電車の中で、概念整理を試みました。


 国民投票法制の議論の中で、ユニットとかパッケージとか英単語が飛び交うことがあります。
 これは、投票方式(賛否の問い方)の問題、つまり
 (1)複数の条文改正案を一括して問うのか(as one package)
 (2)複数の条文改正案の中でも、内容的なかたまりごとに問うのか(as each unit)
 (3)条文一つずつ問うのか(individually)、で決まって出てくる単語です。
 昨年の特別国会で、この2つの単語を必ずしも区別しないで発言をされていた議員がいたので、ずっと気になっていました。
 
 結局のところ、こういう整理でいいんじゃないでしょうか。
 例えば、
 ユニットA(安全保障)・・・ a条,b条
 ユニットB(地方自治)・・・ c条,d条,e条,f条
 ユニットC(人権保障 ・・・ g条,h条
 ユニットD(人権保障◆・・・ i条,j条,k条 
という整理が可能な、憲法改正発議が一度に行われたとします。a条からk条までは、条文の改正案です。
 (1)一括方式、(2)ユニット方式、(3)個別方式では、投票用紙の記載欄の数が異なることは分かっていただけるでしょうか。当然、(1)一括方式は1、(2)ユニット方式は4、(3)個別方式は11となります。
 こういう違いがあることを前提に、(1)〜(3)のどれが妥当かという議論があるわけです。

 法律的な観点から離れて、日常レベルで考えた場合であっても、(2)ユニット方式しか採りえないのではないかというのが、私の結論です。
 (1)一括方式は投票者の意思が正確に反映されない、むしろ否決される可能性を高める危険があるので採るべきではないとしても、(3)個別方式で問うことも必ずしも正鵠を得ないと思います。

 例えば、皇室典範の改正について、―性天皇に賛成ですか、⊇系天皇に賛成ですかというアンケート(世論調査)を最近よく目にしますが、ここで女系天皇は賛成、女性天皇には反対という回答があったとしたら、どうでしょうか。回答者が、女性天皇と女系天皇の区別ができないとしたら、どうなるでしょうか。
 女系天皇は、女性天皇が誕生し、皇位が継承されて初めて誕生します。上記は論理矛盾の回答です。この回答を集計に含めてしまうことにどれだけの意味があるのか、疑問が拭えません。個別に聞きすぎるのは、データの信憑性を低下させるおそれもあります。
 議論はこれからですが、憲法の条文でも、同じことがあてはまります。

 国民投票は、国民の論理的思考能力のテストではありません。内容的に親切な、判断が容易な憲法改正発議が求められるのだと思います。

 刑事訴訟法上も、公訴事実の同一性のない別訴因が一体となって審判対象になるなんてありえないですし。。。

 こんなこと考えていると終わらないので、今日はこの辺で。(^^;)