今日、ある官庁の方と話をしていましたら、議員立法の話題になりました。
 議員立法といっても、いくつかのパターンがあります。

 
 国会法の条文を見てみましょう。
 
【国会法50条の2】
 第1項 委員会は、その所管に属する事項に関し、法律案を提出することができる。
 第2項 前項の法律案については、委員長をもつて提出者とする。

 いわゆる「委員長提出法案」の規定です。法的には、委員会という国会の機関が提出することを意味し、委員会の審査は省略され、賛成者は不要とされています。
 かつては、全会派が一致して賛成できる場合に委員長提出という手段が用いられたようですが(この場合、委員会審査は無意味)、最近では反対会派があるような場合でも、委員長提出になるケースがあります。
 この場合、提出者(賛成会派の代表)から趣旨説明を求め、反対会派が反対討論を行い採決をする、賛成多数で委員長提案を決するというプロセスになります。

【国会法56条第1項】
 議員が議案を発議するには、衆議院においては議員20人以上、参議院においては議員10人以上の賛成を要する。但し、予算を伴う法律案を発議するには、衆議院においては議員50人以上、参議院においては議員20人以上の賛成を要する。

 議員立法の多くはこちらです。議員個人では法律案を提出できないので、院内会派や議員連盟(超党派も含む)が単位になることが通常です。同一名称の法律案を与党・野党がそれぞれ提出することもあります。

 国民投票法案がどのような形で提出されるかということですが、全会派が一致して委員長提出になることはありえないと思いますので、あとは反対会派の反対討論の機会をどう確保するかという政治的配慮の問題になります。

 憲法改正原案の発案のために、何人の議員の賛成が必要かという問題を将来クリアしなければならないのですが、上記の国会法56条1項よりも厳格な人数要件を課すことになるでしょう。