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タグ:国民投票運動

 (マガジン9)立憲政治の道しるべ 2016.7.6
 第98回「“イギリスの選択”から考える。国民投票運動のコストに、規制は必要か?」
 http://www.magazine9.jp/article/rikken/29041/
 http://blogos.com/article/182352/

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 『通販生活』2016夏号に、寄稿させていただきました。
 ”国民投票法「テレビCM」の大問題” というテーマです(73-75頁)。

 投票期日の14日前から、国民投票運動のための広告放送を禁じる、法105条の問題点を指摘しています。投票勧誘に限らず、単なる意見広告の放送も含めて、全期間、全面禁止にすべきことを提案しています。

 2016年5月15日発行。定価180円。
 http://www.cataloghouse.co.jp/

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 野田市の件は、いろいろと物議を醸しそうです。。。

 理由は(1)9条改正反対を訴える内容が含まれ、政治的傾向が顕著(2)発議可能となる3年後に国会で9条改正が発議されるのは必至で、どのような考えに基づく行事でも後援するのは公務員の地位利用につながる、というものだった。

 記事によれば、上記(1)と(2)が(後援を断った)理由だそうです。
 文面そのものを見ていないので何とも判断しがたいのですが、理由付けを(1)だけに限っておくべきだったのに、国民投票法まで援用してしまったことが誤りの元といえましょう。後援をするかしないかは、国民投票法制の枠内で論じきれる話ではありません。

 公務員は、その地位にあるために特に国民投票運動を効果的に行い得る影響力又は便益を利用して、国民投票運動をすることができません(法103条1項)。国民投票運動とは、憲法改正案に対し、賛成又は反対の投票をし、又はしないよう勧誘する行為です(法101条)。

 今は、憲法改正案が存在せず、まして国民投票法も施行されていない訳で、
 何を言おうが言うまいが、国民投票運動には該りません。

 もし、キャンペーン期間中だったとしても、「地位利用による賛否の勧誘行為」が要件なので、賛否の勧誘行為を伴わないものについては、規制の対象外です。
 規制対象行為の絞り込み、組織的多数人買収罪との均衡から、勧誘行為は明示的なものに限ると、拙著では解説しています。
 野田市は、地位利用そのものが法律上禁止されるかのような論理ですが(さらに「地位利用」の概念が「国民投票運動」の概念に従属する理解と受け取られる)、ポイントはあくまで「国民投票運動」をするかしないかです。

 自治体が萎縮しないように、一言述べておきたいのですが、
 自治体が憲法改正の是非、憲法改正案に対して意見を述べることは、何ら問題はありません。

 地方分権改革が、憲法改正案のテーマとして発議されたとします。
 野田市長が当該憲法改正案に賛成の表明をしたり、野田市議会が反対の「議決」をすることは自由です。但し、それが意見表明のレベルを超え、市民(有権者)の意思に働きかけ、地位利用によって、賛否を勧誘することが規制されるのです。

 国民投票に関しては、もっと肩の力を抜いて考えることが大切です。。。

 第165回臨時国会の会期末には、国民投票法案[与党案/民主党案]の修正が行われました。
 中には、用語の定義が変わっているものがあります。

 国民投票運動
旧:憲法改正案に対し、賛成又は反対の投票をし又はしないよう勧誘する行為
新:憲法改正案に対し、賛成又は反対の投票をし又はしないよう積極的に勧誘     する行為
→「積極性要件」とでも呼んでおきましょう。

 賛成票+反対票
旧:有効投票総数(憲法改正案に対する賛成の投票の数及び反対の投票の数を合計した数をいう。)
新:投票総数(憲法改正案に対する賛成の投票の数及び反対の投票の数を合計した数をいう。)
→定義内容は同じです。有効・無効という言葉を使わないという政治的配慮です。
 
 憲法9条に関する某サイトで、について、与党が民主党に譲歩したとの記述を見つけました。
 それは間違いです。有効という言葉を使わないというだけですから。
 あとは、「無効票」をどうやってゼロに近づけるかです。

 共同修正に向けて、残った論点は…
^貳姪国民投票の扱い(憲法審査会における予備的国民投票の検討)
⊃景更告の政党無料枠の是非
G枸元定(賛否広告の取扱平等)は新聞も対象とするか
す報協議会が担当する説明会の実施の是非
チ反ヅ多数人買収罪等の是非
ε衂射兒罎法峇権」欄を設けるか否か
Д好櫂奪CMの全面禁止期間
といったところでしょうか。。。

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