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 憲法を改正するかどうかの投票のルールを決めた国民投票法が、国会で改正されました。投票できるのは、これから4年間は「20歳以上」の人ですが、4年後からは「18歳以上」に引き下げられます。どうしてそうなったのでしょうか。3月まで慶応大学講師をつとめ、『Q&A解説・憲法改正国民投票法』の著者の南部義典(なん・ぶ・よし・のり)さんに聞きました。

 憲法を改正するには、国会が3分の2以上の賛成で提案して、国民投票にかけなければなりません。しかし、国民がどのように投票するかは、憲法では決まっていません。そのため、2007年、国民投票法が国会でつくられました。

 国民投票法では、18歳以上が投票できることになりました。国会議員や知事、市長などの選挙で投票できる選挙権は20歳以上です。大人とみとめられるのも、民法という法律で20歳と決められています。国民投票だけ18歳以上にしたのは、なぜでしょうか。

 南部さんは「憲法を改正するのは、人の一生のうちに何度もあることではありません。そのため、できるだけ若い人たちの意見も聞こうということになったのです。また、世界の多くの国々では、国民投票や選挙、大人の年齢は18歳以上です。国民投票をきっかけに、選挙権と大人の年齢も18歳に引き下げようとしたのです」といいます。

 国民投票法は、3年後の施行(法律を実行すること)までに、選挙権と大人の年齢を18歳以上にそろえるよう国に宿題を出しました。2010年、国民投票法が施行されました。ところが、いまでも選挙権と大人の年齢は20歳以上のままです。どうしたのでしょうか。

 「国会議員や役所が宿題をさぼったのです。そのため、国民投票と選挙、大人の年齢がちがうという予想外のことがおきました。国民投票に参加できるのは、18歳以上なのか20歳以上なのかが、はっきりしなくなったのです。これでは国民投票はできません」

 国民投票ができなければ、憲法改正はできません。そこで憲法改正に熱心な自由民主党(自民党)が中心になって、国民投票の年齢をはっきりさせようとしたのです。

 今回の改正で、これから4年間は20歳以上、そのあとは18歳以上が投票することになりました。18歳以上の投票は、なぜ4年間待つことになったのでしょうか。

 「自民党の中から『18歳で国民投票に参加させるのは早すぎる』という意見が出てきたからです。同じ与党(政府をささえる政党)の公明党は18歳を主張しました。そのため、両方の意見の間を取ったのです」

 宿題だった選挙権と大人の年齢は、18歳に早くそろえることになりました。選挙権については、ほとんどの政党が2年以内に18歳以上にすることを約束しました。大人の年齢を18歳にすることについては、期限がついていません。

 「古い宿題のかわりに新しい宿題が出されたわけです。こんどこそ、国会議員や役所はさぼらないでほしいですね」

 今回の改正で、公務員も憲法改正について意見をいったり、ほかの人に賛成か反対かの投票をするようすすめたりすることができるようになりました。こうしたことを決めたのはなぜですか。

 「公務員はだれに対しても、中立でなければなりません。選挙では、だれかを当選させようと運動をしてはいけません。しかし、憲法を改正するかどうかは大事なことですので、公務員も自分の意見をいったり、運動をしたりできるようにしたのです」

 国民投票のルールがかなりととのいました。これで憲法改正は進むのでしょうか。

 「憲法改正については政党の間で、いろいろな意見があります。国会が憲法改正案をつくり、国民投票にかけるには、時間がかかると思います」

 いまの小学生もいずれ国民投票に参加することになるかもしれません。

 南部さんは「憲法は個人の権利や自由を守るためのものです。憲法を変えることを国会が提案してきたときには、個人の権利や自由をもっと広げることになるのかどうかを考えて、賛成か反対かを決めてほしいですね」といいます。

 朝日小学生新聞(2014/6/17)

 保岡興治法相は2日の初閣議後の記者会見で、法制審議会(法相の諮問機関)で検討中の成人年齢を20歳から18歳に引き下げる是非について、「優れて政治判断という要素がある。総合的に判断すべきもので、法制審だけで短絡的に結論は出せない」と述べ、政府全体で検討すべきだとする考えを強調した。(→つづき

 町村信孝官房長官は13日午後の記者会見で、鳩山邦夫法相が民法の成人年齢を20歳から18歳に引き下げる是非について法制審議会に諮問したことに関連し、「18歳でも自分は十分、大人であるかのごとき錯覚を持っていたが、振り返ってみると誠に稚拙な18歳であった」と自身の少年時代を振り返った。(→つづき

 いよいよ議論が始まります。自民党は明日から。

□NHK 成人年齢 引き下げ是非を諮問 
□TBS News i 「18歳で成人」の是非、法制審諮問へ
□読売新聞 「成人18歳」の是非を諮問へ、結論は1年後の見通し
□朝日新聞 成人は18歳?20歳?民法改正議論スタート
□MSN産経ニュース 「18歳成年」を諮問 民法改正是非で鳩山法相
□時事通信  「18歳で成人」法制審に諮問=是非問う異例の形に 

 各党の足並みが揃うことも大事だと思います。

 自民党の憲法審議会は、憲法改正の手続きを定める国民投票法の付則で、成人年齢などを18歳に引き下げるよう法整備を図るとしているのを受けて、こうした引き下げをした場合に、関連する法令をどれだけ見直すのかなどについて、具体的な議論を始めることになりました。(→つづき

 過日、放送事故が起きたNHKラジオ「英会話上級」。
 再放送が流れてきました。。。

 法文を超えて(Seeing Beyond the Letters of the Law)――
 日本の成人年齢の見直しについて、取り上げられていました。

 「成人年齢」は、adult, adulthood などを使わずに、
 age of majority と表現するのだそうです。
 majorityとは、世の中の事のほとんどを、規制なく行うことができる、
 という意味が込められているからです。
 
 Are you in favor of lowering the legal age of majority from twenty to eighteen?


 番組では、年齢引き下げの是非をめぐって、対話が。

 むしろ、年齢を引き上げるべきと主張する女性。
 対して、「成人式がまったく無い1年が来るよ」(one year without any coming- of-age celemonies)と反論する男性(笑)。

 アメリカのほとんどの州では、成人年齢は18歳ですが、
 運転免許は 16歳
 喫煙は 18歳
 飲酒は 21歳
 で認められています。。。

 今後、本格的な検討が行われます。

□NHK 年齢見直し 3年後までに措置
□日テレNEWS24 国民投票法成立受け、年齢条項見直しを検討
□TBS News i 選挙権など年齢規定見直すか検討

□産経新聞 「成年」18歳への引き下げ検討で初会合
□共同通信 成年年齢見直しで初会合 国民投票法成立受け
□時事通信 年齢条項の見直しに関する検討委員会

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